古物営業について
古物とは、簡単に言うと、一度は消費者に利用されたものの、何らかの理由で手放され、再び売りに出されている品物のことをいいます。
この古物を取り扱う仕事を古物営業と呼び、大きく分けて以下の3つに分けられます。
古物商
古物商とは、古物を自ら又は他人の委託を受けて、売買又は交換する営業のことです。具体的には、中古車売買業、中古のCDショップ、古着屋、リサイクルショップ等がこれに該当します。インターネットを利用して取引する場合も含まれます。
古物市場主
古物商間の古物の売買または交換のための市場(古物市場)を経営する営業のことです。
古物競りあっせん業
インターネットオークションが行われるシステムを提供する営業のことです。つまり、自らはシステムを提供して出品者と入札者を募るにとどまるのであって、自分が所持している物品をオークションに出品するわけではありません。
ただし、古物競りあっせん業というためには、システム提供の対価として出品者・落札者から出品手数料や落札手数料などのシステム手数料を徴収しなければなりません。逆に言えば、出品者や落札者から一切手数料を取らず、スポンサーからの出資のみでオークションを運営する場合には、古物営業法上の「古物競りあっせん業」にはあたらないので、公安委員会(警察)に届出をしなくてもインターネットオークションを提供することができます。
許可制度の必要性
法律では、「盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業にかかる業務について必要な規制等を行い、もって窃盗その他の犯罪を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする」と規定されており、窃盗や強盗といった犯罪によって取得された物品が、一般の古物に混じって処分されることで、犯罪が助長されることのないよう、古物を取扱う業者の把握と一定の規制を行っています。
資格について
資格については特に要求されていません。しかし、法律上の欠格事由が定められており、成年被後見人や住居の定まらない者など、古物営業を行う上でふさわしくない者は許可を受けることができません。
また、古物商と古物市場主は、営業所または古物市場ごとに、業務を適正に実施するための責任者として、「管理者」を1名選任しなければなりません。この管理者は一定の欠格事由に該当する者(未成年者等)はなることができません。